所得証明書(課税証明書)とは?
「所得証明書が必要だって言われたから取ってこなきゃ……。でもどうやって?」
あなたは所得証明書を取得したことはありますか?
また、所得証明書を活用したことはありますか?
所得証明書とは、前年の1月1日~12月31日までの所得とそれに対する住民税の課税金額を証明するための書類のことです。
所得が記載されている書類なので、「収入証明書」や「所得証明書」とも呼ばれます。また、住民税の課税金額の記載がなく、単に所得だけが記載された書類を「所得証明書」と言ったりもします。
反対に収入がない場合は課税対象にならないため、それを証明するものとして「非課税証明書」とも呼ばれます。
この所得証明書は、人生において何度か取得する機会があるはずです。
そこで今回は、所得証明書が必要になる場面、所得証明書の使い方、所得証明書の取得方法についてお話したいと思います。
所得証明書(課税証明書)が必要になる場面は
所得証明書は収入の有無や収入の総額を証明する書類として利用するため、大きな買い物をする時に使うことが多いでしょう。具体的には、以下の場合です。
所得証明書(課税証明書)の利用シーン1.自動車ローンや住宅ローンの申請
収入の多寡によって、自動車・住宅ローンの審査が通るかどうかが決まります。
所得証明書(課税証明書)の利用シーン2.賃貸住宅の審査
購入だけではなく、賃貸の場合も収入があるという証明が必要です。もし、無収入でも保証人がいれば問題はないのですが、恐らく念のためでしょう。
所得証明書(課税証明書)の利用シーン3.クレジットカードの申請
安定的な収入がなければ、現金後払い方式のクレジットカードを持つことは難しいでしょう。
所得証明書(課税証明書)の利用シーン4.子どもを保育園に入れる場合
世帯収入によって保育料が変わる場合があります。市区町村によって基準は違います。
所得証明書(課税証明書)の利用シーン5.配偶者の扶養家族になる場合
夫が世帯の主な収入源になる場合、配偶者である妻に130万円以上の課税所得があると扶養家族にはなれません。
参考:
主婦はパートと個人事業主どちらが得?扶養、国保、社保問題
所得証明書(課税証明書)の利用シーン6.遺族厚生年金の申請
遺族年金は、年収850万円以上(所得655万円以上)あると支給されません。遺族年金は、労災保険によって賄われています。
所得証明書(課税証明書)の利用シーン7.児童手当の申請
児童手当は子どもの数にもよりますが、833.3万円以上(所得630万円以上)あると支給額が変わります。
所得証明書(課税証明書)の取得方法
では、所得証明書はどのように取得すれば良いのでしょうか。
所得証明書取得に必要なもの
印鑑・・・認印で良い
発行手数料・・・1通300円(自治体による)
本人確認書類・・・
・単独で本人確認できるもの
運転免許証
写真付住民基本台帳カード
パスポート
在留カード、特別永住者証明書
身体障害者手帳
・単独で本人確認できないため、組み合わせて使用する
・健康保険証
・年金手帳
・社員証
所得証明書(課税証明書)取得方法1.市区町村役所に行く
所得証明書は各市区町村で発行されます。引越で住所が変わっている場合は、前年の住民税を納めた自治体の役所に行きましょう。
所得証明書の発行申請は、本人、同一世帯の親族、または委任状があれば第三者でも申請することができます。
所得証明書(課税証明書)取得方法2.申請書に必要事項を記載する
窓口に申請書が置いてあるので、必要事項を記載します。記載内容は自治体によって変わる場合がありますが、おおよそ以下の項目になります。
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・申請者の住所、氏名
・所得証明書(課税者)の住所、氏名
・生年月日
・電話番号
・所得証明書の部数と目的
・押印
など
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所得証明書(課税証明書)取得方法3.窓口で手続きをする
申請書に必要事項を記載したら、窓口に提出します。この際、本人確認書類の提示を求められます。
所得証明書(課税証明書)取得方法4.所得証明書が発行される
申請書にミス、漏れがなく、本人確認書類が揃っていれば、所得証明書が発行されるので、発行手数料300円を支払います。
所得証明書(課税証明書)の使い方と取得方法まとめ
所得証明書(課税証明書)は特に難しい書類ではないのですが、何度か使用する場面があるため、意味と使う場面・取得方法を知っておくと便利だと思います。
取得方法や必要な書類は、各自治体によって異なる場合があります。各市町村サイトで調べたり、予め電話で問い合わせておくと良いでしょう。
注意点としては、1~5月の間は前年の所得証明書を受け取ることはできません。前年の住民税は6月に確定するためです。もし1~5月の間に申請すると、前々年度の所得証明書が発行されます。
また、前述しましたが、引越を行った方も注意が必要です。
たとえば、前年の所得証明書を取得したい場合、前年の1月1日時点で住んでいた市区町村で申請しなければいけません。
私も勘違いして2度ほど今住んでいる役所で手続をしようとして、時間を無駄にしたことがあります。
個人の申請事項から家族の申請事項まで、所得証明書は意外と必要な場合が多い書類です。
この記事を何度か読んでおけばいざというときでも問題なく、時間を無駄にすることなく、スムーズに所得証明書を取得できるでしょう。
なお、所得証明書、課税証明書、収入証明書、非課税証明書はほぼ同じものだと思って問題ないでしょう。
市区町村によって表現が違う場合は、窓口の担当者に「◯◯に必要なので、所得証明書が必要だと言われたんですが~~」と聞いてみてください。