この記事は、従業員数が増加してきた中小企業の社長に向けての情報です。
働き方改革に入れるべき主なハラスメント対策には、パワー・ハラスメント対策、セクシャル・ハラスメント対策、人種や性別のマイノリティへのハラスメント対策があります。
まずは、パワー・ハラスメント、セクシャル・ハラスメント、人種や性別のマイノリティへのハラスメント自体の理解が必要で、何がハラスメントに当たるのか・当たらないのかを正しく認識しましょう。
『普段何気なくやっていることがハラスメント』にあたったり、ハラスメントだと思っていたことが『状況・相手によってはハラスメントに当たらない』ことだったりということもありえます。
また、一方で対策をしすぎて、遂行しないといけない業務が進まなくなってしまう状態になってしまっては本末転倒なので、業務遂行になるべく影響が出ないようにしないといけません。
このようにハラスメント対策の対応は難しい面もあるので、リーダーである経営陣の考え方と理解が非常に重要です。
この記事の要点はこの3つ!
1.パワー・ハラスメント対策
2.セクシャル・ハラスメント対策
3.人種や性的マイノリティへのハラスメント対策
では、さっそく見ていきましょう。
パワー・ハラスメント対策
働き方改革では、上司との関係・やりとりも見直す必要がありますが、そのときに、上司からのパワー・ハラスメントがあると、働き方が改善どころか悪化しますので、考えなくてはいけません。
まず、最初にやるべきは、どういう対応であればパワー・ハラスメントに当たらないのか・当たるのか理解することが必要です。
パワー・ハラスメントに当たる場合
よくあるのは、上司から部下に対する不適切な行為がパワー・ハラスメントの対象かと思ってる人が多いですが、先輩・後輩間、同僚間、部下から上司という関係においてもパワー・ハラスメントがありえるということです。
また、会社における地位の差を利用した不適切行為だけでなく、人間関係、専門知識、経験などの様々な優位性を利用した不適切行為を社内で行えば、これもパワー・ハラスメントに該当します。
パワー・ハラスメントに当たらない場合
また、逆に当たらないケースの説明になりますが、業務上の適正な範囲で行われている場合には、業務上の必要な指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、パワー・ハラスメントには該当しません。
セクシャル・ハラスメント対策
妊娠・出産・育児・介護等で休暇を取得している方や戻ってきた方への対応が問題になっているケースが見受けられますので、そういうことを気にせず、休暇を取れるような仕組み作りが必要になってきます。
引用元:http://www.sankei.com/west/news/160404/wst1604040100-n1.html
『セクシャル・ハラスメント対策についても何が該当するのか、しないのかを正しく理解する』必要があります。
男性から女性への不適切な発言や行動に関するものがよく起こり得そうですが、女性から男性に対しても同様に不適切な発言や行動についても十分に起こり得ます。
女性から男性に対する発言や行動の方が気づかれず、当人はショックを受けていたということが起こり得ますのでその点をケアしないといけないと思います。
セクシャル・ハラスメントについては、どこでもメールコミュニケーションでも起こり得るので、非常に見えにくいため、発生検知することが難しいので、内部告発等の仕組みが必要と考えます。
人種や性的マイノリティへのハラスメント対策
一部の人の働き方を改善した結果、人種や性的マイノリティの方の働き方が悪化する可能性がありますので、全体の最適化を考えないといけません。
結果としてハラスメントになってしまう
まず、自分の会社にいる『人種や性別のマイノリティに関する状況を把握することが大切』です。
自分が知識として知らないことで、結果としてハラスメントになってしまうリスクが十分にありえます。
個人とは関係ない政治や経済の観点から特定人種に対する不適切な発言や行動をしてしまう可能性があるので怒らないようにしないといけません。
[LGBTとは]
・レズビアン
・ゲイ
・バイセクシャル
・トランスジェンダー
セクシャル・ハラスメントにも関係しますが、性的マイノリティであるLGBTでも働きやすいように会社全体として、取り組む必要があります。
LGBT関係で起こり得そうなのは、とても優秀で会社にも貢献できる人材だったが、会社がハラスメント対策をしていないがために働きにくい環境になってしまい、辞めてしまうということは双方にとって残念です。
会社においては事業を進める上で、重要な人材がそういう問題で退職し、経営に大きな影響が出てしまう可能性もあり得ます。
働きやすい環境を作ることが大切
ダイバーシティという言葉もよく耳にしますが、どんな人種であれ、性的マイノリティであれ、差別されることなく働きやすい環境を作ることが大切です。
ただ、人種や性的マイノリティに関して、自分だけで正しく理解することは到底できないことなので、その分野に詳しい人間を外部から探して勉強会を開催するといった対応が必要になることも考えられます。
まとめ
まずは、『何がハラスメントになって、何がハラスメントにならないかを正しく理解すること』から始めてみてはいかがでしょうか。