成功哲学、成功の法則で成功はできるのか?
世の中にWEBを使ったメディア媒体が増えてきました。メディアでは色々な情報が発信されていますが、この「社長が見るブログ」のように、経営者向けの情報を発信しているものもいくつかあります。
その中で、少し似たテイストで「成功哲学」や「成功の法則」系の情報を多く発信しているメディアもあります。個人的には割と好きなネタで、目についたものは読むようにしています。
ところで、成功哲学や成功法則に関連した本や教材は何年かに一度流行りますが、これらの本を読む目的は何でしょうか。
「そりゃ、経営に役立つからに決まってるよ!」
「こういう本を読むことが経営の基本じゃないの?」
と思っている方々も少なくないはずです。成功哲学や成功法則の本を読んで本当に経営に役立つのでしょうか?人生の成功(月並みな表現ですが)を手に入れられるのでしょうか?
答えは、No!です。
成功哲学の本を読んだり成功法則のセミナーに参加しただけでは経営がうまくなることはありません。
今回は、成功哲学本で経営がうまくならない3つの理由と、どうすれば成功に近づくことができるか3つのポイントのお話をしたいと思います。
経営がうまくならない理由1.成功法則本で変わるのはあなただけ
成功哲学、思考は現実化する、人を動かす、マネジメント、道をひらく、ザ・ゴール、ユダヤ人大富豪の教え、金持ち父さん貧乏父さん、チーズはどこへ消えた?、7つの習慣、引寄せの法則……
さて、思いつくままに書いてみましたが、これらの本をすべて読んだことがあり、さらに著者名までわかった上で「なぜ、自分は成功できないんだろう……。」と考えている方、あなたは成功法則マニアです。
これらの本は確かに面白いです。私も上に書いた本の半分以上は読んでいますし、それぞれの本が色々な気付きを与えてくれます。
ドカンと雷を落とされた感覚を与えてくれた一節もありましたし、頭がスッキリして、今やらなければいけないことや、今後大事にしていかなければいけない考え方も学びました。
ただし、感覚を味わっただけでは、自分自身の中身が変わっても、周囲には何も変化が起きていないことを認識しなければいけません。
経営とは周囲を巻き込んで影響を与えることで、初めて動き出します。
経営がうまくならない理由2.成功法則本と経営本はジャンルが違う
成功法則本を読んで、経営やマーケティングの勉強をした気になっていませんか?
成功法則本と経営本はジャンルが違います!
確かに、本屋に行けばどちらもビジネス書籍に分類されますが、ここで言う経営本とは実践的な経営の方法が記された本のことで、成功法則本とは成功するための心構えや考え方など、自己啓発に近い本だということです。
成功法則本は、決して実践的な経営を助けてくれるものではないということを認識しておかないと、
「成功法則本を100冊読破したけど経営のやり方がよくわからない……。もっと読まなきゃ。」
「成功法則セミナーに参加したけど経営がうまくいかない……。お金も時間も無駄になった……。」
となるかもしれません。
経営がうまくならない理由3.成功法則本の追体験を実体験と勘違いする
結果とは必ず何らかの行動の後に起こる事象です。何も行動をせず、本だけを読んで結果につながるわけがありません。
成功法則本は、マニュアルではありません。あくまでも、成功をした人の気持ちや考え方に共感してもらう本です。
では、成功したいと思っている方々は、成功法則本を読んでどうするのか?また読むんです、成功法則本を。さらにセミナーにも参加します。
読んで、参加して、成功した人の気持ちに共感して、追体験をして、あたかも自分が成功できる感覚を持ってしまうのです。
そして、他の社長が行っている100の努力を見て、自分なら50-60の努力で同じ結果が出せると思ってしまいます。
なぜなら、よりレベルの高い、高尚な考え方を勉強しているから、と。
成功するための考え方1.経営は身体性を伴うと認識する
では、どうすれば良い経営を行い、目的・成功に近づくことができるのでしょう。
ゴルフや野球は身体性を伴います。上達するためには、体を動かし、反復練習をし、実践形式で経験を積んでうまくなっていきます。
野球が上達する練習方法の本を買うことはあるでしょう。技術的な知識を得て、それを練習に活かします。
ただし、「チームの結束力を強くするための本」、「甲子園優勝投手が野球を通して得た経験を書いた本」を見て、それを練習に活かすことはできません。
会社経営もスポーツと同様、身体性を伴う行為なのです。
これは経験を積んだ社長ならみな知っていることです。ゴルフや野球と同じように体を動かし、反復練習をし、実践形式で経験を積んで上達するものです。
成功するための考え方2.失敗を恐れてはいけない
成功法則本で成功をしたいと思っている方は、なるべく失敗をしたくない方たちです。
できるだけ失敗をせずに、ストレートに人生がうまくいく方法を模索しています。そして、頭を使えば使うほど、それができると思ってしまいます。
確かに頭を使うことは必要です。でも頭を使うのは、今思い浮かぶ最良の行動を考えるためです。
そして行動をすれば、必ず大なり小なりの失敗を伴います。失敗しない行動はありません。もちろん行動しなければ何も得られません。
成功するための考え方3.成功するための簡単な4ステップを実践する
「成功法則本だけを読んでていても、成功しないことはわかったけど、じゃあどうしたら良いの?」
考えて行動に移すだけなのですが、それでも最初の1歩が踏み出せないなら、以下のステップを踏んでみてください。
会社を大きくする方法ステップ1.目標達成するための計画をたてる
会社を大きくする方法ステップ2.計画通りに実行する
会社を大きくする方法ステップ3.結果検証し良い悪い方法を分ける
会社を大きくする方法ステップ4.計画を再考し実行する
これは恐らく、どのような成功法則本にも書いてあるのではないでしょうか。ただし、具体的な方法論は書かれていません。
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どう目標を立てれば良い?
どうやって実行すれば良い?
検証方法って何?
計画の再考ってどう考えれば良い?
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この辺りは、成功法則本ではなく実践的なビジネス書があるので、実行するために参考にしてください。まずやってみて経験を積んでください。とにかく素振りをして、ピッチング練習をするわけです。
それでも成功哲学、成功法則は役に立つ!
成功法則本で得られる追体験は、追体験でしかありません。その成功法則本に書いてある経験談と感想は、著者のもので、あなたのものではありません。
もし、成功法則本で得た追体験を実体験したいなら、その本の著者が経験したことをあなたも経験してみれば良いわけです。
つまり、ある程度のレベルまで達すれば、本当の意味で成功法則本に書いてある内容が理解でき、体験を通じて新たな気付きが得られるのです。
成功哲学、思考は現実化する、人を動かす、マネジメント、道をひらく、ザ・ゴール、ユダヤ人大富豪の教え、金持ち父さん貧乏父さん、チーズはどこへ消えた?、7つの習慣、引寄せの法則……
流石に、これらの著者の体験は、私も含めてほとんどの方ができないとは思いますが、彼らの体験と同じ体験をできるレベルにまで少しずつ近づき、実感していくことを目標にすれば、より推進力が増すのではないでしょうか。
それが、私にとっての成功法則本の読み方であり、役に立つ方法なのです。