CRM導入で得られるメリット・効果【部門別】
CRM導入で得られるメリット・効果は、何と言っても情報の一元管理です。
エクセルやスプレットシートでも情報一元管理は行えますが、営業活用や案件ステータスを更新していくには非常に不便です。
特に時系列にデータを見たい場合には、エクセルやスプレットシートでは非常に不効率です。
その為、多くの企業では、脱エクセル/スプレットシートを進めています。
10年ほど前は、CRMは、営業系スタッフが使うツールでしたが、今では営業系スタッフ以外にもフィールドエンジニアや経理といった受注後の対応スタッフもCRMを利用するシーンが増えてきました。
その理由は、インターネット上から新規顧客が中心になり、デジタル営業を進める為には部門間を超えてデータを管理できる仕組みが必要になったのです。
その結果、顧客情報に関わるデータを全社を通して一元的に管理することもが求められるからです。
以降では、下記3つのポイントに絞ってメリットを説明します。
- 営業部門
- マーケティング部門
- カスタマーサポート部門
営業部門がCRMを活用するメリット
営業部門がCRMを活用するメリットは、「案件の見える化」です。
案件とは商談ですが、一昔前は、営業マンの頭の中に案件状況があり、営業会議等で情報の報告をするのみでした。
その為、
- 商談が受注されるまでにあとどれくらいの時間がかかるのか?
- 商談が進まない今の課題は何か?
- そもそも商談として生きているの?(企業担当者が進める気があるのか?)
といったことを営業マネージャーは営業マンの口頭や日報から読み解くしかありませんでした。
売上に責任を持つ営業マネージャ(営業部長)にしてみれば、売上が上がっている時はいいですが、見通しがつかない状況は非常にヤキモキします。
このように営業マンの頭の中だけの属人化された情報を見たい人がいつでも「見える状態」にすることが営業部門がCRMを活用するメリットです。
また、ベテラン営業マンには、顧客情報を極力社内共有したがらない傾向があります。
それは、営業マン毎に売り上げ成績が管理され、他営業マンに売り上げを抜かれない為の防衛本能なのです。
この状態は、企業にとってだけではなく、お客様にとってもよくありません。
なぜなら、担当営業マンの目の届く範囲でのサポートや情報提供に限定されてしまう為、お客様からすれば、「それ、早く言ってよ~」という後手の対応を受けることにつながるからです。
CRMを使い顧客情報や営業状況が共有されれば、営業マネージャーが営業マンにお客様へのサポート対応や課題対応方針を決めます。
また、必用な場合には、他部門にサポートを依頼することで、お客様の課題解決にスピードが生まれます。
これからの営業は、組織として課題改善に取り組むことが重要です。
その為にも顧客情報を「見える化」できるCRMツールの導入が必要なのです。
そして、CRMを使い顧客情報や案件情報、課題等を営業部門全体で共有する体制が整うと、お客様に「決め細やかな対応」が行えるようにもなるのです。
マーケティング部門がCRMを活用するメリット
マーケティング部門がCRMを活用するメリットは、「業務効率化」と「コンバージョン率アップ」です。
10年ほど前のCRMにはマーケティングに関わる機能は乏しくMAツールと分離していました。
しかし、現在のCRMは、複数部門で使うことを前提に機能を揃えているのでマーケティング部門にとっても非常に強力なツールになりました。
マーケティング部門の役割は、成約率の高い見込顧客を1件でも多く獲得することです。
その為、
- 潜在的見込顧客を見つけ
- 見込顧客の状況(どの程度興味があるのか等)を推測して
- 購入につながる対象者を絞り込み
- メールを送る(DMを送る)/SNSで通知
というプロセスを効率的に進める必要があります。
また、マーケティング部門は人数が少ないので、これらのプロセスをMAツールを使って自動的に実行されるよう設定することで見込顧客を見つけ出していました。
また、上記プロセスは、マーケターの経験に依存しており、営業マン同様に属人化しやすい業務である為、企業としてはツールを使って定量的に結果の出る仕組みを構築する必用がありました。
その為、MAツールは重宝されました。
しかし、状況は変わりました。
現在は、部門を超えた情報を収集し、LP(ランディングページ)やキャンペーンメールの文面づくりに反映することで、見込顧客の興味を引くコンテンツ作りが必須となります。
また、見込顧客が単に興味を持つだけでは、問い合わせを受けることはできず、セグメント分けした見込顧客を効率的にナーチャリング(育成)することで「興味の度合いを高めた状態」を作り上げます。
「興味の度合いを高めた状態」で営業マンにパスすることで営業マンはクロージングがスムーズに進み、受注率が上がるのです。
インターネットの普及でマーケティング部門も営業部門の1つとして機能することが求められました。
その結果、自動化には特化したMAツールはでは要望を満たせず、部門を超えた顧客情報を集約し、その情報を元にマーケティングにつなげるという機能が必要になり、CRM機能に豊富なMA機能が搭載されるようになりました。
また、マーケティング部門がCRMを活用するメリットCRMは、もう1つあります。
それは、マーケターと営業部門とのコミュニケーションの機会を増やすことです。
マーケティング部門は、営業マンやインサイドセールスに顧客のニーズや受注に至った経緯を聞き出すことで、ニーズにマッチしたコピー等を検討する「意識変革」が必要になりました。
その為、CRMのような共通ツールを使うことで、マーケティング部門と営業部門の距離が縮みコミュニケーションを増やす結果になるのです。
CRMは単なる情報登録ツールではなく、コミュニケーション促進ツールでもあるのです。
カスタマーサポート部門がCRMを活用するメリット
カスタマーサポート部門がCRMを活用するメリットは、「お客様に安心感を与え、クレーム化を抑える」ことです。
皆さん、注文後にサポート窓口に電話をした時に、何度も同じことを聞かれたことはありませんか?
「それ、さっき答えた!」と次第にイライラしますよね。
これは、顧客情報が共有されていないことで発生します。
カスタマーエクスペリエンスは、「自分の事を知ってもらっている」「気遣いを受けている」と顧客が感じることです。
俗に言う「おもてなし」ですね。
お客様は、カスタマーサポートに「おもてなし」を無意識に求めます。
その為、問合せしたお客様が自分の購買履歴等をカスタマーサポートが知った状態で話ができることは、安心感につながるのです。
その結果、些細な事でのクレーム化を防ぐことができます。
カスタマーサポート担当者も人間なので、クレーム化したお客様の対応は神経を使います。
不要な神経を使わないで済む為にも、CRMの活用が重要になります。
CRMを導入しても効果が出ない3つの理由
CRMを導入しても効果が出ない3つの理由は、下記です。
- 導入することが目的になっている
- 初期設定が難しく放置している
- 早期段階で活用を止めてしまう
「CRMを導入しても効果が出な理由」の根底には、「CRM導入が最近のトレンドだから」や「経営層の意向」で導入したというケースが多いです。
このケースの場合、何をしたくてCRMを使うのかが明確になっていないことが多く導入担当者もどこか他人事だったりします。
また、そんな気持ちなのでツールの利用に本気になれず、初期設定でつまずくと「使い方が分からない」で終わってしまいます。
当然、そうなると使い勝手が悪いと判断して容易に使える機能だけを使うようになります。
本来、もっと有効的な活用方法があるはずが、一部の機能しか使わないことで導入効果が限定的になります。
結果、コスト高なツールと判断して早期段階で利用をやめるという悪いサイクルになってしまいます。
なんとも、もったいない話です。
以降で、もう少し詳しく説明いたします。
理由①:導入することが目的になっている
「DXを社内導入したいのでCRMを検討したい」と言いうお客様が最近多くなっています。
DXの為にCRMを導入すること自体は、良いと思うのですが、CRMを導入して具体的にどのような課題を解決したいのか、或いはどのような営業組織に変えてきたいのか「具体的なイメージ」を決めていない場合、CRM導入の効果は限定的になります。
KPIやKGIを明確にして導入をする必要があります。
理由②:初期設定が難しく放置している
導入担当者がどこか他人ごとの場合、よく発生します。
「試しに検討してみよう」というレベルでCRMを導入する場合、よく見かけるのは、導入担当者が「営業部門の若手でちょっとパソコンに詳しい方」だったりします。
本業の営業業務があり、「上司の指示でやってます!」的な感じですとどこか他人事です。
それも悪くありません。
その為に、我々のようなコンサルタントがいるのですからです!。
重要なのは、初期設定が分からない場合は、「気軽に問合せることができるか?」です。
資金力のある企業なら、たくさんお金を払えば手取り足取りサポートしていただけますが、中小企業の場合はそうはいきません。
コストをかけられないのは、十分理解できますが無償サポートにも限界があります。
少しのコストで初期導入がスムーズに進むのなら、有償サポートをお勧めします。
理由③:早期段階で活用を止めてしまう
導入目的が曖昧であり且つ、十分なサポートを受けていない場合にこのケースが発生します。
導入目的がはっきりしていないと、早めに利用を終了して無駄な稼働コストを削減しようと考えます。
そうなってしまうと、データを登録する目的が無くなるので、ほぼ現場で利用されないシステムになります。
また、「せっかくライセンス費用を払ったので使わないと損!」と思い購入先やメーカーに問い合わせをしても求めている回答を得ることができず「問合せ疲れ」をしてしまいます。
特に、メーカーはどんな事象が発生しているのかは、利用者の提供される情報を元に判断する為、「よしなに理解して!」なんてことは行っていただけません。
※メーカーのサポート担当者がシステムエンジニア出身だったりすると、多少は融通を聞かせてくれたりしますが、、、。
その為、頼る先が無く、早期段階で活用を止めてしまうのです。
CRMの効果的な運用方法!導入までの具体的な流れ
CRMの効果的な運用方法!導入までの具体的な流れには、大きく下記6つの項目があります。
- CRM導入の目的を明確にする
- 目標とゴールの数値設定する
- 社内でツールの運用体制を整える
- 目的と社内体制に合わせたツールを選ぶ
- 運用におけるルール決定と共有を行う
- PDCAを回しながら改善をする
導入の流れでは、大きく2つに分かれます。
「どこに向かって、だれが?、どんなツールを使って」をまず決めます。
この工程は、骨組みづくりです。
次に、骨組みの運用方針の決定です。
CRM導入の目的を明確にする
CRM導入の目的を明確にすることは、非常に重要です。
なぜなら、「CRMを導入しても効果が出ない」からです。
もちろん「効果はゼロ」とは言いませんが、ライセンス費用の負担や導入作業コストを考えると効果がマイナスの方が多いかもしれません。
目的を明確にする事の重要性は誰しも分かっていますが、なぜが曖昧になっています。
その理由は、目的を明確にしなかったことで後工程で予想以上に影響ができることを認識していないからです。
この目的は、事業方針と同じです。
判断する際の基準になる為、目的が曖昧だと例えば、ツール選定時に、
- MAツールが充実したCRMに重点を置くのか?
- インサイドセールスチームを作りたいので通話機能が顧客情報と関連付けて使える方が良いのか?
を判断する場合、KPIが営業部門に比重を置いた目標値なら、通話機能を優先しようといった判断が付くからです。
目標とゴールの数値設定する
数値目標は、「現状把握と改善」に必要になります。
目標値が無ければ、今の数値結果が「良いのか、悪いのか?」が分かりません。
これも、頭では理解していても中々実行できません。
CRMにはアナリティクス機能が搭載されていることが多く、複数のKPIを1画面で確認できるようになっています。
現状の数値はツールで分かりますが、目標値(KPIやKGI)は会社で決めなければツールは決めてくれません。
導入前に検討する必要があります。
社内でツールの運用体制を整える
社内でツールの運用体制を整える理由は、CRMを活きたツールにする為です。
CRM導入の効果を感じるまでには時間がかかります。
なぜなら、現場スタッフが使い方を覚える時間に加え、現場スタッフの声をツールに日々反映する必用があるからです。
例えば、「リスト形式の方が登録しやすい」とか「品番を1文字入れると候補が出てくる」とかです。
このような対応を行っていくことで、データ登録率が上がり、より詳しいデータ分析が行えるようになるのです。
つまり、「日々のメンテナンス」が重要になるのです。
その為、社内でツールの運用体制を整えることが必須になるのです。
「日々のメンテナンス」により活きたツールを育てることは「活きた投資」に繋がります!
目的と社内体制に合わせたツールを選ぶ
ツール選びは、IT投資になるので失敗したくないのは当然です。
しかし、以外に安易に決めています。
安易とは、「目的と社内体制」がはっきりしていないことです。
なぜ、目的が決まらないとツール選びに失敗するかと言えば、目的が決まっていないので「全方位型」のツールを選びがちになるからです。
大手企業でこの傾向がありますが、実は、ニーズに対してオーバースペックのツールを使っていることが良くあります。
その結果、社内で運用できる人材を確保できず結局一部の機能しか使わないのです。
大手であっても中小企業が使う特定ニーズに限定したツール選びを行うべきです。
機能が限定しているとはいえ、CRMとしての基本機能はどのメーカーも揃えているので問題はないと思います。
運用におけるルール決定と共有を行う
運用におけるルール決定のキモは、「カッチリ決めすぎない」ことです。
「運用ルールを決める」と聞くと1から100まできっちり運用ルールを決めたいと考えるお客様がいらっしゃいます。
私のお勧めとしては、業務内容によってはあまりカッチリと決めないほうが良いです。
理由は、登録すること自体が形骸してしまうからです。
よく見かけるパターンでは、営業系の会社です。
日報の内容をキッチン項目決めして毎日提出されている場合です。
CRMにはスマホ版も無償提供しているケースがありますので「スマホを有効活用する運用」を検討されることをお勧めします。
なぜなら、「日報だから記録する」ではなく、営業マンの日常の備忘録として手軽にドンドン記録させる環境づくりが重要だからです。
日報は、フリーフォーマットが良いと思います。
営業マンは、商談内容を軽くメモし、CRMのタスク機能に「いつまでに何をする」を記録しておくぐらいの手軽な使い方が今の営業マンには定着します。
それも、商談が終わったタイミングで5分程度で書き上げるぐらいのライトな内容です。
ちょっと一服してコーヒーを飲んでいる合間に登録するイメージです。
外出が多い営業マンなら、移動時間や食事が来る合間にスマホで記録すればよいのです。
記録したタスクや活動メモは、チームで共有できます。
記録を残しておく習慣が付けば、商談を他の営業マンに引き継ぐときにもグッと楽になります。後任者も把握しやすいですよね。
このように、きっちり決めるところと、スマホの携帯性を活かした活用をうまく混ぜながら運用ルールを決めることをお勧めします。
運用設計に関しては、サービス化しておりますのでお気軽にお声がけくださいね!。
PDCAを回しながら改善をする
多くのCRM製品は、入力項目のカスタマイズが容易にできます。
また、入力されていた項目を一括置換することも簡単に行えます。
その為、連絡先や商談の項目を今までテキスト入力だった形式をリストタイプに変更しようといったことも容易に行えます。
このようなミクロな修正を繰り返しながら登録データを後で分析できるよう整備していきます。
もちろん、現場の声を反映させることが重要です。
なぜなら、入力されないと分析できないからです。
入力を簡単にしたり、追加項目の登録ルール等の周知活動を平行して行わなければ、現場スタッフのモチベーションは下がります。
皆さんも「また、入力項目が増えた、、、。面倒くさい、、、、」「追加されたこの項目、どんな時に入力するの?」といったケースが思い当たると思います。
PDCAは運用側の一方的な都合だけで進めるのではなく、現場スタッフの声を反映する為という意識で回すことが重要です。
CRM導入の費用対効果を高める方法!失敗させないために必要なこと
CRM導入で失敗しない方法は小さく始めること、これが一番です。
できることなら無料プランを使ってCRMの感触を得るのもよいです。
必要な時に必要なプランを選べるのがクラウドサービスのメリットなのでその特徴をうまく使って下さい。
失敗しないポイントは主に下記3つです。
- 無料トライアルで使いやすさを確認する
- サポート体制が充実しているかを確認する
- 始めから価格が高いツールやプランを選ばない
そして、重要なのは、失敗してもよいと考えることです。
もちろん失敗の損失を最小にするというのが前提です。
その為に小さく始めます。
正直、どの製品がベストかなんてわかりません。
万人が使って満足するツールは、どこにもないからです。
ある程度は、「だめなら次に乗り換えよう!」ぐらいの感覚で始めることが重要です。
「始めなければ、分からない」これがITツールです。
無料トライアルで使いやすさを確認する
CRMに限らずITツール全般ですが、無料トライアルがあれば、是非活用してください。
CRMツールは成長市場なので多くの製品がありどの製品もよくできています。
おそらく基本機能だけ比べたら差は出ないと思います。
しかし、「使いやすさ」には差が出ます。
「使いやすさ」とは、「画面構成」です。
このボタンを押したらこうなるだろうなと想像した通りにボタン配置されていると直感的で操作しやすいです。
現場スタッフの教育コストも下がるのでツールが現場に定着しやすくなります。
その為にも無料トライアルで「直観的に操作できる」を体験してください。
無料トライアル利用時の注意事項
無料トライアル利用時には可能なら実際に近い顧客データをインポートして試すことをお勧めします。
この時のポイントは、データはマスキングしてもよいのですが「項目」を削除しないことです。
よくあるのが、無料トライアルは部内の数人で確認するので、自分たちに必用な項目に限定してデータ項目をインポートしてしまうケースです。
このケースの場合、実は削除した項目が他部門とのやり取りには重要な項目だったりします。
本番稼働に入り、その項目の取り扱いが単なる項目追加ではカバーできず、「1対N」の構造でデータ保持しなければならないことが判明すると対応策が大変になります。
「1対Nで保持する機能がCRMに足りない、、、、」なんてことにならないようにしましょう!。
ちなみに、この機能は、「独自テーブルを追加できますか?」と聞いてみてください。更に、「独自テーブルで登録したデータをアナリティクス機能で活用できますよね~」とも聞いてみてくださいね!。
サポート体制が充実しているかを確認する
メーカーのサポート体制は、メール対応が基本です。
必要に応じてオンラインサポートというのが一般的で、これ以上のサポートになると有償になります。
※ツール導入時に保守費用をそもそも必要とするメーカーもありますが、、、。
費用を払えば、どのメーカーでも一定のサポートを受けることはできますが、重要なのはメーカーの窓口営業マンです。
組織として体制を整えていても、窓口営業マンのフットワークが悪いとせっかくのサポートが活かせません。
また、営業マンが頻回に入れ替わるとちょっと不安ですよね、、、。
営業マンの定着率が悪いと「組織として大丈夫かな、、、」なんて思ってしまいます。
始めから価格が高いツールやプランを選ばない
どのCRM製品がベストかなんてわかりませんよね。
だからこそ、ある程度は、「だめなら次に乗り換えよう!」ぐらいの感覚で始めることが重要です。
「始めなければ、分からない」からです。
とは言っても、無駄なコストは少しでも減らしたいのは全ての企業で共通しているはずです。
その為、とにかく「小さく」始めてください。
プランは必要に応じてアップすればよいです。
それがクラウドサービスの良いところです!。
また、運用体制も1部署から始め3名程度のメンバーで始めることをお勧めします。
3名には理由があります。1名はマネージャーで2名が営業スタッフです。1名はフィールドセールス(営業マン)でもう1名がインサイドセールス(内勤営業マン)です。
インサイドセールスが電話営業して、フィールドセールスにパスする。その一連の業務をマネージャーが管理及び業務指示するという構成です。
これなら、年間10~15万円ぐらいでいけます。
それで、実績を作ったら人数を増やす方法をお勧めします。
CRMの導入で効果が得られた事例
スプレットシートで顧客管理と案件管理を行っていた企業の事例です。
顧客数が5,000件あり、シートを分けて顧客情報と案件状況を管理していました。
また、顧客情報からキャンペーンメールを送る先為のリストを都度作りメール送信サービスにインポートして送っていました。
案件状況は、どんな営業活動を行ったかセルの中に時系列に記録していたのですが、次第に営業内容の登録が煩雑になり、且つテキスト量が多いので記録した営業マン本人ですら、知りたい情報を探すのに苦労していました。
また、営業部門とマーケティング部門で顧客情報を別々に管理していた為、マーケティング部門だけ把握している見込顧客等が存在していました。
マーケティング部門で見込顧客としていた案件を営業部門に渡しても、割り振りが曖昧で、せっかくマーケティング部門で発掘した見込顧客への連絡が1か月後に行われたこともありました。
このような状況を改善する為に、CRMを検討していました。
第一の課題は脱スプレットシートです。次に情報の見つけやすさでした。
プラスアルファで、マーケティング部門で使える機能があればベストというのが製品の優先順位でした。
マーケティング部門では、問い合わせ件数をKPIにしていたので、問い合わせ件数を倍にしたいとも考えていました。
そこで、CRM+MAを搭載したツールを導入されました。
予想以上に評価されたのは電話機能です。
お客様への通話履歴がCRM上に顧客と紐づいて自動的に記録されるので、言った言わない問題はなくなりました。
初期導入時も初めはエントリープランでしたが現在はミドルプランに変更してご利用されています。
顧客情報が1カ所に集約されていることで、安心感が増したそうです。
こちらのお客様はデータのインポートサービスを受けて頂いたので導入も短い期間で終了することができました。
まとめ
ここまで、読んでいただきましてありがとうございます。
今のCRMは、値段が安い割に非常に高機能になりました。
MA機能や通話機能、チャット機能まで搭載ています。
高価格なCRMには、アンケート機能やヒートマップといったプロ仕様な機能まで搭載されています。
機能を見ると「あれもこれもやりたい!」と思われますが、まずは小さく始めてください。
必用に応じてプランを上げていきましょう。
そして、サポート費用は少しだけ負担することをお勧めします。
社内にシステムに詳しい方がいるケースは少なく、本稼働に時間をかけ、導入後もうまく使えないことで、一部の機能しか使っていない企業様は多くいらっしゃいます。
そのような企業では、メールだけでは、おそらく解決できずにいるのだと思います。
低価格でサポートを行う販売店もありますので、導入の1年目ぐらいは費用を払ってサポートを受けることをお勧めします。