まずは潜在顧客のペルソナ設定とニーズの分析
皆さん、「潜在顧客」と「顕在客(見込客)」の違いを理解していますか?
「見込客」は、商品を検討してくれる人で、「潜在顧客」はそれ以外
こんな大雑把に把握しているだけだと潜在顧客の獲得で損をしていると思います。
なぜなら、潜在顧客が「どのような心理なのか」を把握していないと潜在顧客へのアプローチが的を外してしまうからです。
以降では、初めに、「潜在顧客」と「顕在顧客(見込客)」を説明します。
-
- 潜在顧客
困っていない人または、困っていることに気づいていない。
或いは、困っていることに気づいているけどそれほど困っていない(実は結構損しているけど気づいていない)人
-
- 顕在客(見込客)
困っていることに気づいているので、「いい商品やサービスがないかな~」とWeb等で情報を見つけている人
「潜在顧客」と「顕在顧客(見込客)」の区分けを分かっていただけたところで、具体的な方法を説明いたします。
①:STP分析を行う
STP分析は、「購入してもらえる可能性のある人ってどんな人?」を絞り込む方法です。
なぜ、このような分析が必要かと言えば、潜在顧客は、自分の困りごとに気づいていない場合があるからです。
「こんな感じの人が購入するな~」という漠然とした感覚で潜在顧客を想定していませんか?
Webマーケティングを行うには、少しでもロジカルに整理する必要があります。
STP分析を使って「買ってくれる人はどのような人?」を具体的にする作業を「ペルソナを明確にする」と呼びます。
以降でSTP分析を説明します。
STP分析の頭文字は、
- S:セグメンテーション分析
- T:ターゲティング
- P:ポジショニング
になります。
下記が相関図です。
S:セグメンテーション分析
BtoCでは、「性別、年代、住所、職業(役職)、趣味、既婚・未婚・子持ち」
BtoBでは、「業界、業種、企業規模(社員数や資本金額)、所在地、業界でのポジション」などがセグメントになります。
セグメンテーションされた仮説を「市場」と呼びます。
T:ターゲティング
ターゲティングを「セグメンテーション分析した結果から絞り込むこと」とよく説明がありますが、「絞り込む」はセグメンテーションした市場で収益が出る(=ビジネスになる)のかを判断することだとご理解頂くと分かりやすいです。
ビジネスとして成り立つのかを判断する場合、3C・5Rを用います。
3C
Customer(顧客) | 市場規模・成長性・収益性 |
---|---|
Competitor(競合) | 競合の規模や数、自社製品やサービスにどのような優位性(強味)があるか |
Company(自社) | 自社が販売に成功してきた顧客と類似しているのか |
5R
Realistic Scale | 利益を出せる可能性のある市場なのか |
---|---|
Rate of Growth(成長性) | 継続して利益がでるのか |
Rank & Ripple Effect(優先順位と波及効果) | 自社製品へのニーズがあるのか、セグメンテーションを少し変えると同様なターゲティングが存在するか |
Reach(到達度) | メディアを使うことでリアクション(反応)を確認することができるのか |
Rival(競合) | 競合製品がどれだけあるのか、その中で強味を打ち出せるのか |
P:ポジショニング
競合製品と比較した場合に差別化できる部分をリストアップし、製品市場でどのような位置になるのかを整理します。
一番分かりやすいのは、「価格」と「機能」です。
機能が豊富で、安ければ競争力のあると言えます。
②:最適な媒体での宣伝
最適な媒体を選択するには、セグメンテーション化し、ターゲットを絞る必要があります。
例えば、「20代の女性」だけの絞り込みで媒体を考えると、Instagramによる認知方法が有効そうだと想像がつきます。
しかし、正直そんなに単純ではありません。
実際にInstagram広告を行っても思ったほどの効果は出ない場合があります。
なぜなら、ターゲット対象数が広く、様々なニーズを持つ20代の女性が対象になるからです。
その結果、大きく網を張った広告でなければ、効果測定すらできない状態になります。
このやり方は、広告費を多く持つ企業なら可能です。
広い範囲を大きな網で宣伝することで、効果測定が行え次第に効果の出る媒体を絞っていくことができるからです。
資金があるから多少最適でなくても結果を出すことは可能なのです。
利益が出るかは別ですが、、、。
その為、より具体的にターゲットを絞ります。
具体的には、
- 女性
- 20代
- OL
- 未婚
- 年収400万円
です。
ペルソナを明確にすることで、ターゲットの潜在顧客がどのような媒体に反応しやすいのかを推測することができます。
初めは、手探りですが次第にどの媒体だと反応しやすいという傾向が見えてきます。
その手順を繰り返すことで、媒体を組み合わせて最適な認知の仕組みを作り上げることができるのです。
宣伝例
メガネの例で説明します。
皆さん、「自分の視力が落ちていることに気づかなかった!」という経験がありますよね。
このような方は、メガネ屋さんにとっては潜在顧客になります。
視力が落ちていることに気づいていないのでこの時点では、ニーズはありません。
しかし、SNSで「視力が落ちると文字をクッキリ識別できなくなるので、勉強に影響が出ます」という投稿を見ると人は気になります。
ここで初めて、人はニーズ(必要性や不安)を感じます。
更に、投稿記事付近に「視力が悪いと成績が伸びない」というテキストリンクがるとその記事が気になってしまいます。
「自分の視力はどうかな?」「うちの子大丈夫?」と不安になり、メガネ屋さんで視力を測ってもらおうと思うのではないでしょうか。
記事の下に、土日も検査するメガネ屋さんの広告があったら思わずクリックする人も出てくると思います。
クリックした先のランディングページでオシャレなメガネの写真が出ていれば、「視力を測りに行くのもいいかな~」と誘導されてしまうのです。
Webマーケティングって本当にすごいですね!。
潜在顧客を発掘する5つの手法とは
ターゲットが決まったら、実際にどのような方法で潜在顧客を掘り起こすかを検討します。
ポイントは、潜在顧客に連絡する方法が「あるのか」「ないのか」です。
顧客リストを持っていれば、そのリストに対してアクションをとることができます。
但し、リストがあってもやりつくしたリストの場合は期待が持てません。
反応しないリストだからです。
その為、潜在顧客から見つけ出す手法が必要になります。
また、これから説明する手法が何を目的にしているのかを意識することは大切です。
なぜなら、コストがかかるからです。
大きく分けると下記が分類される目的です。
- 知ってもらうことが目的?
- 興味を沸かせることが目的?
- 会話をしてグイグイ営業したい?
図にすると下記がポジショニングになります。
※各手法のポジションは、イメージ化しやすいように配置しています。あくまでも参考としてご覧ください。
オウンドメディア
自社で作り上げる媒体です。媒体=メディアなので「自分の力で認知させるツールを持っている」ことになります。
オウンドメディアの代表例は、「ブログ」です。
SEO対策したブログ記事を多く公開することで、アクセスを増やします。
自社ブランドで作り上げるので時間と労力が必要です。
「半年はほとんどアクセス無し」というのが現状なので、非常に根気のいる作業です。
しかし、一定数のアクセスを獲得できたオウンドメディアは、ランニングコストを抑えて一定の顧客を獲得できるので、低コストで問い合わせを獲得することができます。
WEB広告
WEB広告は、インターネットに掲載する広告です。
非常に幅が広いです。
具体的には、
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- リスティング広告
Googleの検索結果に連動した広告です。
検索キーワードは、「興味のあり」或いは、「困っていること」なのでニーズのある潜在顧客を探すことが可能です。
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- ディスプレイ広告
Webサイトに掲載されたバナー広告が代表例です。また、リンクテキストも同様です。
ブログ記事の内容に関連した広告の場合、ブログ記事を読んでいる人は記事内容に興味ある為、その興味や課題と思われることを解決する訴求ポイントを広告に出します。
-
- リターゲティング広告
検索直後は、検索内容に興味があるはずなので、検索に関連する広告を出します。
ブログ記事とはまるっきり関係の無い記事でも検索した広告が出ます。
-
- SNS系広告
Twitterやfacebook、Instagram等のSNS系メディアに掲載します。
SNSの利用者層と販売したい商品のターゲットが近い場合は、有効な広告になります。
展示会・セミナー
今は、コロナ禍で開催数は減りましたが顧客を獲得する為の非常に強力な手法です。
展示会やセミナーは主催内容に興味がある人が来場し、1回(数日間)で多くの潜在顧客と直接会話をすることができるからです。
1度会っているので、後日連絡をしてもそれほど拒絶され無い為、展示会・セミナー後の営業がしやすくなります。
ダイレクトマーケティング
顧客に直接連絡して、反応を見る手法です。
代表的なのは、ダイレクトメールで、DMと呼ばれるものです。
ハガキや、クリアーシートに入ったチラシなどです。
顧客リストへの掘り起こし(ファーミング)として行われます。
プレスリリース
メディアに対して「こんなサービス始めました!」「こんな新商品が出ます!」と連絡します。
新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、情報系Webサイト運営会社等が興味を持てば記事にしてくれます。
記事にされるのか否かは、興味の持たれ方次第なので、メディア会社次第になってしまいます。
まるっきり取り上げてもらえない場合もありますし、取り上げてもらっても反応が少ない媒体の場合は、効果を感じることができないかもしれません。
実際には、プレスリリース代行会社を活用します。
代行会社に力があると、会社間の関係で取り上げてもらえることがあるので代行会社選定は重要になります。
潜在顧客へのアプローチ方法
潜在顧客へのアプローチ方法には大きく下記2つがあります。
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- インバウンド
潜在顧客に興味を持たせて問い合わせを受けること
-
- アウトバウンド
潜在顧客に対して直接アプローチすること
名前の通り、潜在顧客から企業に「イン」する、企業から潜在顧客へ「アウト」するアプローチになります。
また、「潜在顧客を発掘する5つの手法とは」でも説明しましたが、潜在顧客に連絡する方法が「あるのか」「ないのか」を意識することがポイントです。
以降では、インバウンドとアウトバウンドに分けてアプローチ方法を説明いたします。
インバウンドマーケティング
インバウンドは、潜在顧客に興味を持たせて問い合わせを受けることが目的です。
主にSNSや検索で見つけてもらうことが前提になります。
見つけてもらったら、商品説明ページ(主にLP)に誘導後、問い合わせを受ける流れになります。
オウンドメディアの構築
オウンドメディアの構築には時間と根気が必要です。
なぜなら、天下のGoogleが「閲覧者に有益な情報が含まれている」と判断してもらうには時間がかかるからです。
また、記事も10記事程度では、評価をしてもらえず50記事程度を制作します。しかも、しっかりリサーチして記事を制作する必要があります。
検索から記事に訪れた人が「これが知りたかった」と感じてもらう必要があります。
その為には、読みやすく、分かりやすい記事でありながら、知って得する内容になっていなければ、検索順位が10位以内表示されることは厳しい状況です。
しかし、1度評価されるとその記事は会社の「資産」になります。
もちろん、放置して記事が5年も前の古い内容だと検索順位は下がりますが、情報のメンテナンスをすれば評価を大幅に落とすことはありません。
ブログ記事は、24時間いつでも問い合わせを受けるので、「24時間働く営業マン」と表現されることもあります。
「俺たちはいらなくなるのか!」と営業マンの心の声が聞こえてきそうですが、ご安心ください!。Webですべての商売が完結できるほど、ビジネスは簡単ではありません!。
話を戻しまして、時間と労力はかかりますが、長い目で見ると潜在顧客を掘り起こすにはコストの低いアプローチ方法なのです。
>>webマーケティングの必要性と重要性!メリット・デメリットも解説
SNSでの情報発信
Twitterやfacebook、Instagramに情報を発信することで企業と潜在顧客とのつながりを作ります。
巷では、「バズる」という言葉が定着しましたが、企業が行うアプローチでは意識しない方が良いです。
SNSで急激に増えたアクセスは一過性で終わります。それに、毎回「バズる」わけないので地道に「つながり」を作っていく方がつながっている潜在顧客が財産になります。
一般企業が行うSNSによる情報発信では、数は少なくても「確実に発信した情報に反応してもらえる関係を作ること」と考えた方が良いです。
なぜなら、関係性があれば、新しい商品を発信した場合でも意見をもらえるからです。
「意見」をもらえれば、商品やサービスの品質向上にもなり、拡散のチャンスにもなるからです。
結果、商品やサービスが購入されるわけです。
SNSは皆様が思っている以上に「泥臭く人間的側面」が重要になってきます。
テクニックで増やしても反応してもらえないのでは、意味がありません。
この「泥臭く人間的側面」に気づかずにSNSでアクセスを集めようと思うとフォロワーは多いけどまるっきり売り上げに貢献されないという結果になります。
メルマガ・ホワイトペーパー
メルマガは、SNSのつながりに近い関係づくりが可能です。
より企業のファンになってもらう可能性が高いです。
専門性の高い情報を送る場合には、ファン化しやすい為ダイレクトに売り上げに貢献できます。
ホワイトペーパーは、インバウンドの中でも連絡先を獲得する為のツールに違い存在です。
つまりプレゼントによる連絡先情報を獲得するのと同様です。
情報収集が主なニーズの場合、売上への貢献度合いは低いです。
アウトバウンド用にメールアドレスを獲得する為のアプローチと考えるのが良いと思います。
セミナーの開催
セミナーの良いところは、開催するセミナー内容に興味がある人が集まります。
その為、ニーズがはっきりしている潜在顧客に直接会うことができます。
これは非常に大きなメリットです。
但し、単価の高い商品で行わなければ宣伝広告費を使っても最終的に利益が出ない場合もあります。
しかし、現在はWebによるセミナーが盛んです。
Webで行う為、低コストで全国を対象に集客可能です。
但し、WEBの場合は顔を出さないケースがほとんどなので、集まってのセミナーより距離のある関係性になります。
アウトバウンドマーケティング
リスティング広告の出稿
Googleで検索した際に上位に表示される広告がリスティング広告です。
リスティング広告を行う場合には必ずLP又はECサイトへの誘導が前提になります。
リスティング広告は誘導先のLPやECサイトの内容と連動してキーワードで出稿します。
なぜなら、連動していないとリスティング広告をクリックされても誘導先のページからの問合せが発生しないからです。
期待してページを開いても、自分の欲しい情報が無ければ、すぐに別のページに探しに行くからです。
これではまるっきり意味がありません。
単にGoogleを儲けさせているだけです。
その為、リスティング広告ではどのようなキーワードに反応してクリックされたかを把握し、反応されたキーワードの「答え」が誘導先の冒頭に掲載されているのかを常に考えてください。
リスティング広告の最適化とよく呼びますが、これは、誘導先とリスティング広告がしっかり連動したシナリオになっていることだと私は思います。
展示会の出店
セミナーと形態は似ていますが、展示会への出店はより積極的に潜在顧客にアプローチできることです。
訪問者の多くは情報収集もありますが、商品が欲しいと思い来ている方も多いのでその場で具体的な商品説明に入ることが可能です。
アウトバンドの中では最も、売上につながるアプローチですがコストも高いです。
国際展示場で行われるメジャー展示会は、1ブースのスペースが100万前後で、平均2~3ブース契約するので獲得コストが高くなります。
設備の持ち込み費用や対応する人件費、呼び込みのキャンペーンガールなどを考えると敷居の高いアプローチ方法になります。
せっかく投資した広告費なので、名刺交換した情報はしっかり管理する必要があります。
昔は、名刺の裏に担当者名と日付を書いておきましたが、今は名刺をもらったらその場でスキャンしてデータ化してしまいます。
データ化された情報をCRMに登録しておけば、次の日からインサイドセールスのコールリストに乗せておくことだって可能です。
デジタルツールの有効活用は必達ですね!
但し、思ったほど反応が高くないので期待をしすぎてはいけません。
展示会からひと月以内にアポインが取れたらOKぐらいの感覚で取り組みましょう!。
テレアポ・営業電話の実行
昔ながらの営業スタイルです。
架電リストを準備しとトークスクリプトを作ります。
そして、ひたすら電話をしていきます。
一見コストは低いと思いますが、トーク教育やメンタルフォローが必要です。
なぜなら、人材が定着しないからです。
ほとんど話を聞いてもらえずに切られていきますので社名を言った後のフレーズで営業電話と分かっていてもどんなことか聞いてみようと思わせないといけません。
この作業には、集中力がいるのでほんとにクタクタになります。
私もテレアポ営業しておりましたが、精神的に相当なものです。
しかし、中には天性とも思えるテレアポの達人がいます。
テレアポを「楽しんでいる」としか思えないほど軽快に電話をしてトークスクリプトの狙い通りにアポインをとります。
本当にすごいです。
脱線しました。話を戻します。
テレアポは、相当量の架電を行わないと潜在顧客を獲得することはできません。
また、アポインを獲得しても、ニーズが高いわけでもないので営業マンが移動する分だけ時間と交通費がロスになるケースが多いです。
その為、社内で行う場合には、テレアポは「お客様のニーズを聞き出す」という目的に割り切ることをお勧めします。
潜在顧客を掘り起こす2つのメリット
多くの企業では、
- 既存顧客に新規受注を見込んでも頭打ちになっているので、望みが薄い。
- 見込客リストにアプローチしても反応が悪いので次のアクションに移れない
というのが現状ではないでしょうか。
その為、潜在顧客を掘り起こす必要があります。
普通考えると関係のできている既存顧客にアプローチする方が効率的と考えるのですが、実は、既存顧客や見込客にアプローチするよりもメリットが高いのです。
その理由は
- 新規受注できる可能性が高い
- フレッシュな気持ちで取り組める
からです。
営業マンは、潜在顧客へのアプローチは正直不安です。
しかし、今の時代はデジタル営業が主流です。
むしろ、潜在顧客の方が結果が出る可能性が高いのです。
顕在顧客の数倍の層にアプローチできる
潜在顧客は顕在化している顧客の数倍はいるので、この層にアプローチする方が新規顧客獲得の可能性は高いです。
つまり、母数が多い方がチャンスが多いということです。
昔は、営業マンの訪問と電話が主な潜在顧客へのアプローチでしたが、今は、WEBでアプローチ可能です。
その為、母数が多くてもアプローチできる数に限りがないのでチャンスが広いのです。
今だからこそ、母数の多い潜在顧客にアプローチすべきなのです。
高い信頼関係が築けてLTVの最大化が見込める
LTVとは、「Life Time Value/ライフタイムバリュー」の略で、「顧客生涯価値」と訳されます。
簡単に言えば、1人のお客様からの累計の売上です。
大きな受注も魅力的ですが、小さい受注を長くもらい続ける方が結果的に利益が生まれるという考え方です。
新規の顧客は信頼関係がゼロからのスタートになります。
その為、初めは大変ですが他社よりも先に良い信頼関係を気づけるとその後の商談がスムーズになります。
これは、製品比較フェーズの際に有利に働きます。
具体的には、潜在顧客に初めにアプローチでき、質問に対する丁寧な対応やスピード感のある回答が行えると潜在顧客の担当者は、担当営業マンを気に入ります。
似たような商品を比較することになると気に入った営業マンから購入しようと思います。
そして、最後には他社製品をそれほど力を入れて比較しなくなります。
それは、「この営業マンが言うのだから商品も問題ないだろう」という心理的が働くからです。
既存顧客の場合も同様の手法でリピートを確保してきたと思います。
しかし、既存顧客からの新規案件は頭打ちなので、同じ心理を潜在顧客にも働くようにすればよいのです。
ポイントは、受注後も早いレスポンスを行うことです。
そうでなければ、顧客からのリピート受注が見込めなくなります。
その為にもCRMを導入しサポートチームも顧客のちょっとした変化をデータとして記録するのです。
その結果、不満を素早く察知できLTVを最大化することが可能となるのです。
是非、検討してみてください。
潜在顧客を掘り起こす2つのデメリット
成約まで一定の時間を要する
潜在顧客へのアプローチは、
- ニーズを気づかせる
- 商品認知
- 比較検討
- 受注
の流れになるので時間がかかります。
営業マンとの関係性もまだ浅いので、検討時には「この会社から購入して大丈夫?」と不安を感じます。
その為、営業マンが小さな質問から技術的な問合せまで丁寧に答える必要があります。
潜在顧客の対応に重要なのは、営業マンの負担を減らす仕組みです。
それは社内ナレッジの構築です。
調べものがあると営業マンはその作業に時間をとられます。
その為、過去の質問内容等を検索できるナレッジシステムを導入するのです。
このナレッジシステムは、エンジニアやインサイドセールス、マーケター等全ての部門で共有化でき且つ容易に登録できる仕組みであるべきです。
その結果、潜在顧客への早いレスポンスが可能となるのです。
CPA(成果単価)が高くなりがち
CPAとは、「Cost Per Acquisition」の略で、「成果単価」と訳されます。
簡単に言えば、「問合せを受けるのに1件いくらかかったか?」です。
Web広告では、LP又はECサイトに誘導します。
ECサイトの場合はそこで購入されて完結ですが、LPの場合は商品情報を確認して興味があれば問合せを受けます。
この問合せを受けるところまでにかかった費用になります。
少ない金額で問い合わせを受けることができれば、見込顧客に多くアプローチすることができます。
しかし、CPAが低いことは単純によいことではありません。
当然ですが、問い合わせから受注に至らなければ意味がありません。
つまり、問い合わせが多くても受注が0件でしたでは、広告費を使った意味がないのです。
但し、WEBマーケティングの良いところは、効果測定が行えることです。
課題を推測&修正してまた広告を出す。
初めはこの繰り返して徐々に結果が出る仕組みを作り上げるのです。
その為、効果が出る仕組みに到達するまではコスト高になります。
また、受注できたとしても受注金額が小さいとコストが利益を上回ります。
その為、CPAは高くなりがちになります。
潜在顧客へのアプローチ方法まとめ
ここまで読んでいただきましてありがとうございます。
潜在顧客の掘り起こしは、簡単ではありません。
STP分析でターゲットを絞り、最適なアプローチを考えなければなりません。
今まで以上に業務負担は大きくなります。
しかし得られる価値は大きいです。
既存顧客に頼ってきた売上を伸ばすことができるからです。
また、営業マンは、既存顧客とは慣れた関係になり、対応がどこかおざなりになりがちです。
新規の顧客を獲得することで、リフレッシュした気持ちで対応します。
この気持ちの変化が既存顧客へもよい影響を与えます。
今を守るだけではなく潜在顧客を掘り起こすことで好循環が生まれるのだと思います。
しかし、注意が必要なのは、営業マンへの負担が増えることです。
営業体制を整え、デジタル営業可能な準備が必要になります。